花柵わわわの二ノ国箱庭

主に二ノ国の二次創作をやっております。たまに別ジャンル・オリキャラあり。動物も好き。 Twitter始めました→https://mobile.twitter.com/funnydimension

【二ノ国小説】part9「禁忌を犯す果てに在る平等」【※ks&グロ注意】

皆さんこんばんちは(*・ω・)ノ
今回もやっていきます。
え~…あの、テストでしばらく更新も返信も出来ませんでした……スイマセン…orz
なんで、只でさえ拙いのが更に拙くなってたり……うん(´・ω・`)
それでも進めたかったのさ…((何

では今回も…ゆっくりしていってね
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二ノ国 magical another world

精神融裂~モノクロームの絶対神


レイナスは、どうにか影のトライデントをかわし続ける。
オリバー達も加勢しているものの、白大蛇が彼らを本体へ近付かせなかった。その上影は、翼を駆使して思わぬ方向から特攻してきたりもした。
弱点は分かっているというのに、影からの隙を全く感じられない。そのことがまた歯痒く思える。

「…それが全力ですか?何だか残念ですね」
そう言い、影はトライデントへ魔力を込めた。
そのまま素早く地面に突き刺す。
「げえぇっ!?」
「皆さん…!?」
間もなくして岩床を突き破り、レイナスより後方のオリバー達へ大量の白大蛇が襲いかかった。しかし影の背から生えているものとは明らかに違う。

こちらは所々鱗に覆われていない箇所があったのだ。濃酸でも浴びたかのように…。

「“キメラ”の真骨頂は何かと言われれば…こんな岩場すら生命の媒介に出来ること、それに限る。しかし……強大な力にはそれ相応の代償が付き物ですね」
必死に白大蛇を攻撃するオリバー達を見つめ、影はまたトライデントに魔力を込める。
「……無から完成された生命を生み出すことは出来ないんですよ。だから元より存在する生命を媒体にして補う他無いのです」
ジャボーの肉体を媒体とした白大蛇と、岩場を媒体とした白大蛇の違いは魔法の代償らしい。岩場を媒体とした方は不完全故このような姿なのだろう。
「だが、アナタ方を止めるにはこれで十分…」
三又に分かれたトライデントの先端が強く光る。
そして先端が向けられたのは、オリバー達を襲う白大蛇を倒そうと、影へ背を向けるレイナス
「…背中がガラ空きだ!」

レイナスッ…逃げて!!」
「えっ…」

マルが白大蛇の対応をしつつ叫んだが、レイナスが背後を見た時は遅かった。
「ぎぅっ…!!」
突如飛んできた雷撃は、レイナスの脇腹をかすめた。
対応が遅れたために、彼女すら避けきれなかったのである。
「意外ですね…貴女が分かりやすく背を向けるとは」
「ぅ…くっ……」
レイナスはその場に膝を付く。
運悪く麻痺を起こしたようだ。
「申し訳…ありません……こんな…不甲斐ない……」
レイナスッ…今、治すから!」
オリバーはそう言うものの、無数の白大蛇がそれを阻む。
「くそっ…邪魔するなよ…!!」
レイナスを案ずる気持ちと焦燥から、オリバーは苛立ちを白大蛇へ向けた。
「残念…白大蛇は皆、私の意志に忠実です」
言いつつ、影はゆっくりと…しかし強い足取りでレイナスへ近付く。
彼女は脂汗を滲ませ、悔しげに影を睨む。
「止めて…レイナスに何するの…!」
「……何をする、ですって?」
影は突如、槍の柄でレイナスを押し倒し馬乗りになった。
「がっ…!」
そしてトライデントを構え、今にも彼女を刺しそうな体勢をとる。
「決まってるでしょう…その身を役立ててから死んでもらいます」
そう言った後、影は何か思い立った様子で続けた。
「…否、貴女程の方なら死ぬだけで役立ったことになるかも……貴女、これまでの罪を償うおつもりなのでしょう?ならばその命を…心を私に捧げなさい。この男のように。
いやぁ…良かったですね。大して苦しまずに死ねるんですよ?喜んで逝って下さい」
「テメェッ…止めろ!!」
「何を仰る……嫌ですね」
影は無慈悲にもトライデントを振り上げた。

「人が真に平等となるのは…穢き心を放棄したその時だけなのだから!!!」

無慈悲な刃は、レイナスの胸部を目掛け降ろされるのだった。

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         ~END~